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Dear Ginza Project

建設場所 : 銀座一丁目

敷地面積 : 187.20㎡

建築面積 : 155.55㎡

延床面積 : 1300.02㎡

階  数  : 地下1階 地上9階

 

銀座中央通りから一本裏通り、銀座一丁目ガス灯通りが建設地となった。

中央通りに面した みずほ銀行ビル、ポーラビルの裏側である。

建設地のガス灯通りは 華やかな中央通りとはだいぶ趣が異なり、大規模ビルの裏通りにありがちな閑散とした通りである。

この様な通りに、いかに多くの人を誘導するかが課題となった。 

施主からの要望は女性にも気に入れられるような華やかな存在にして欲しいというものであった。

設計者は、施主の要望に加えて「ほのかな違和感」を通行する人の感性に訴え、計画地に誘導したいと考えた。

建物の内側からの景色を考慮すると、単にガラスで開放性を得ることにはなんの意味も無いと考えた、

外は絶望的な景色が見えるのみであるからだ。

そこで、ガラスのカーテンウォールに加え、グラフィック処理されたアルミのパンチングメタルパネルによるダブルスキン構造とした。

ファサードがインテリアデザインとなり、ブラインド、カーテン等のウィンドウトリートメントが不要になる。

また、ダブルスキンにすることで、室内空調負荷の軽減、ガラスの清掃負担の軽減も可能になるのではと考えた。

ファサードの不定形な形状は恣意的な形状を避け、自然界の形状に近づけるためコンピューティングデザインで決定している。

コンピューターで導き出された偶発的な形状は嫌みなデザインになりにくいと考えた。

周辺環境のほとんどが垂直水平、あるいは幾何学形状で構成されたモダニズム建築が大半をしめる中では、

ほどよい違和感と共に、ひときわ目を引き、商業施設としてのアピールになる。 抽象化された花柄のグラフィックは、

ファサードの印象としてエッジが効き過ぎないようバランスをとるために施されている。

コンピューティングデザインを行うことで、アルミパンチングパネルは不定形で一枚づつ、角度、形状が異なりながらも規格内の

寸法に抑えることができ、材料の歩留まりは非常に良くなった。

無骨にならないためには極めて軽い構造が必要である為、ディテールには細心の注意を払った。

ダブルスキンの内側に設置されたカラーLEDアッパー照明は四季により異なるプログラミングがなされていて通行人を楽しませている。

テナントは美容院、エステサロン、オフィス等の入居を期待していたが、その通りになった。

 

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